ガザで母であることーガザの母の声ー
パレスチナのハマスが何発イスラエルにミサイルを撃ち込んだか、
イスラエル政府の爆撃で
何人パレスチナ人が、
子どもが、
女性が亡くなったか、
たくさんのメディアが報道しているのでみなさんご存知でしょう。
どの数字をどのように発表するかはイスラエル、パレスチナ、それぞれの報道機関の政治的な理由や意図があるのでここではとりあげません。
ここでみなさんに届けたいのは、
ガザで母として生きるのはどういう意味があるのか、
を詩にしている女性の、一人の母の声です。
“Being a mother in Gaza means
spending more time imagining the death of your children
than planning for their future.
ガザで母親になるということは子供たちの将来を計画するより、
子供たちの死を想像することに多くの時間を費やすことを意味します。
Being a mother in Gaza means
that you might see your son die in your arms
without having the right to mourn.
ガザで母親であるということは、
喪に服することすらできないまま、腕の中であなたの息子が死んでいくのを見るかもしれないということを意味します。
Being a mother in Gaza means
you have to sow your son’s wounds together with a needle
to stop his bleeding and give him some more time.
ガザで母親になるということは、
出血を止めてほんの少しでも彼が生きられるよう、息子の傷を針で縫う必要があることを意味します。
Being a mother in Gaza means
finding your daughter’s hand on top of a cupboard after her funeral.
ガザで母親であるということは、
娘のお葬式の後、食器棚の上にその子の手を見つけることを意味します。
Being a mother in Gaza means
hearing your child cry out for help under a collapsed building and
not being able to save him
because you are stuck a few metres away, under the same rubble.
ガザで母親になるということは、
倒壊した建物の下で、子供が助けを求めて叫ぶのを聞いてるのに、同じ瓦礫の下、数メートル離れた場所であなたも動けなくなってしまったために、
その子を助けに行けないことを意味します。
Being a mother in Gaza means
your house collapses as you are unconscious and when you wake
you find your children’s limbs around you.
ガザで母親であるということは、
あなたが意識をなくしているうちに家が崩壊し、
目を覚ますと周りに子供たちの手足を見つけることを意味します。
Being a mother in Gaza means
a deadly bullet hits you while you breastfeed your child,
you die and the milk pours from your chest, rich and life-giving.
ガザで母親になるということは、
子供にお乳を与えている間に致命的な弾丸に貫かれ、死んでしまい、
そしてお乳は胸から流れ出ることを意味します。
Being a mother in Gaza means
you and your children are safe targets for death.”
ガザで母親であるということは、
あなたとあなたの子供たちが死の安全な標的であることを意味します
Hanna Hallgren, Jenny Tunedal, Somaya El-Sousi (2016)
“Translating 51 Days: These Texts are not Memories”
https://parsejournal.com/wp-content/uploads/2016/09/PARSE_Issue4-Translating51Days.pdf
インターン探しの雑感
お久しぶりです〜
怒涛の4月がおわり、なんやかんやと秋のインターンの受け入れ先が決まりました。
よかったー!!!!
ほんとによかったー!!
インターン探しが始まったのが2月末でそれからPersonlig brev(志望動機書のようなもの、カバーレター)をひたすら書く毎日にうんざり…でした。
地味に時間と体力削られ、授業の課題もあるのにー!!!キー!!!っとなっていました。
スウェーデン自治体kommunにおけるインテグレーションintegration(社会統合)と女性移民をテーマに修論を書きたいなあとフワッと考えているため、
第二志望はインテグレーションや女性、移民に関して活動している市民団体。
昨年に引き続き、今年もコロナで募集が中止になったり募集人数が減ったり…と需要と供給が一致してなさすぎで、倍率がえらいことになっているためホンマにインターン先見つかるんかな…と不安との戦いでしたが、幸い自治体でインターンできることになりました。
募集を出していなかったところなんですが、直接メールしてやり取りしてみたところ、受け入れてもらえることになりました。ハッピー。
しかしインターンをするためには今学期の授業にちゃんと合格しなければいけないので再試も含めてあと2個課題をこなさねばなりません。
インターンの重要性
スウェーデンでは就職するためにはインターンがとても大事で、文系は特にそうです。インターンで経験をつんで、コネも作って卒業後の就職につなげるという…。
サンボは修士課程在学中にインターン先を見つけて、インターン終了後もそこで夏のバイト、そのまま定期バイトへ移行。
卒業後にボスたちにバックアップしてもらって別の場所で就職しました。
モデルケースのようだ。
私の修士課程では3学期目がインターンか選択科目か選べるようになっていて、クラスメートは全員インターンを選んだようです。
職業学校(Yrke högskolan)でも3学期目はインターンのところが多いですね。
大学院の場合、自分が勉強してるプログラムが終わったあとでもfristående kurs自由選択科目としてインターンを1学期する道があったりします。
インターンが見つからなければ選択科目の授業をこなし、修論書いて卒業→インターンのクラスを1学期とる、ということも考えていました。
インターン先の探し方
(スウェーデンのパーマネントビザ持ってる人向け)
2月末から5月はじめにかけて秋学期のインターン募集があります。
あらかたのインターンは無給なので、学校や大学に在籍していてCSN(奨学金)がもらえる学生であることという条件が多いです。
Arbetsförmedlingen(職安)からインターンに応募する、というのもあり。
インターン選考ではバイト経験、市民団体でインターンをしたいならボランティア経験も重視されます。
先に書いたように、私ぼ第1志望は自治体、第2志望はNGOです。
自治体のケースでは、アナウンスは自治体のホームページやLinkedinに募集が出ます。
アナウンスが出てなくてもインターンを受け入れてくれるケースがあるので、直接問い合わせるのも有効な手です。
私はストックホルムから通える自治体は片っ端から連絡しましたが、ほとんどの自治体はコロナのためにインターン受け入れなし…。
LinkedInや
Globalportalen https://globalportalen.org/platsbank,
ideella jobb https://www.ideellajobb.se/
というプラットフォーム、各団体のホームページにインターン募集のアナウンスが出ます。
多くの団体が政府からの補助金で成り立ってるため、コロナ下で補助金が減らされている今、新たにインターンを受け入れられる体力があるところは少ないようです。
他にも、知り合いやクラスメートにインターン良さそうなところないか聞いてみたりしました。
他の分野でインターンを探していた友人たちもLinkedInをたくさん使っていたので、LinkedInはマストなようです。
インターンを探してみて感じたこと
スウェーデンにコネクションがないとなんでもかんでもゼロからの戦いで大変!
インターンも就職も、募集をかける前に社員のコネクションで良さそうな人がいないか探す組織が多いので、いい人脈を築くのが特に重要です。
スウェーデンだと、大学生は生徒会やクラブ活動(のようなもの)、バイトを通してネットワークを広げています。
クラスメートたちは友人やボランティアをしてた所、家族の知り合いなど、今まで作ってきたコネクションをうまいこと使ってインターンを見つけてきていました。
私は勉強で手一杯なので王道の人脈つくりはできていませんが、
インターンを探し始めた途端、サンボとサンボパパママが友達や知り合いに聞いてくれたり、親戚にも声をかけてくれてアドバイスやよさそうなアナウンスを教えてもらったりしました。
家族の人脈を使うのも結構よくあるやり方だそうです。
こういう人脈重視な就職活動やインターン探しは、スウェーデンにコネクションがあまりない移民がスウェーデン労働市場に入っていくのを難しくするよなあと感じました。
やってみたい仕事のビジョンがぼんやりとあるなら、バイトでもボランティアでもなんでもいいのでとりあえずその仕事の分野にもぐり込む!
ってのが対処法の一つでしょうか。
移民が不利、というのは厳然たる事実ですが、同時に、移民であるというバックグラウンドは多様性を重視する自治体や市民団体に応募する際は強味になります。
面接では日本のこと、スウェーデンの前に留学していたイランのこと、移民として過ごしたスウェーデンでの経験などをよく聞かれました。
語学ではネイティブに敵わない分、その他のところでアピールできるものはどんどん使う作戦!
他にもなるほどな〜と感じたインターン探しのメリットは、
自分の現在地がクリアになることと具体的なキャリアプランが描けたことです。
面接するよという反応があったところをリストアップしたら、
自分が今持ってるものkompetensがどの団体にマッチしてるのか、
今後自分がどういうことをブラッシュアップすればいいのか、
が見えてきました。
ついでに興味関心の幅が広がりラッキー。
また、どんなキャリアをどういうプロセスで作ってけばいいのかちょっとクリアになったおかげで、将来への不安がすこし和らぎました。
私の場合は、offentliga sektor(自治体や省庁), ideell organisation(市民団体)がメインになりそうです。
プライベートの会社は…なさそう?
コンサルやアナリスト会社での募集をちょこちょこみかけたので民間で就職するとしたらこういうジャンルかなと思います。
でもコンサルができるほどのスウェーデン語力はまだないので、将来応募できたらいいなあ。
本気の就活前にインターン探しをするのは勉強と両立するのが大変でしたが(レポート書き終わらなくて再試をくらいました…)、
学びが多くてやって良かったです!
資本主義の拡大と暴力、 消費者としてできること
1月のコースのテーマはArbete och Ekonomi 労働と経済でした。
カール・マルクスの資本論をジェンダー視点とポストコロニアル視点で補完して、現代のグローバルな不平等を分析するという授業内容。
先生はRebecca Selbergレベッカ・セールベリ先生
マルクスを読むのはさすがに時間が足りない、ということでマルクスの資本論は先生が授業で説明してくれました。わかりやすくてめっちゃ良かったです。先生がマルクスの授業をもっとしてくれるなら喜んで授業受けたいくらいです。
マルクスの資本論は資本社会において女性の労働がどれだけ重要な役割を担っているのかほとんど言及していないため、Gottfried(2015)やFederici(2004)にそって資本主義経済と女性の関係を補完していました。
ということでここからは私の授業の覚書とGottfriedとFedericiを簡単にまとめます。
(ページ数をきちんと記憶していないのでもう少し時間ができたときに追記します。)
今回は広く資本主義と暴力の関係についてです。
マルクスは、資本主義がどうやって、人々が自給自足する方法=生産手段(例えば畑を耕して自分の食べ物を作ったりして自分を自分で養う)を奪い、人々を賃金労働に依存させるシステムを作りだしたのかを描きます。
資本主義前、つまりお金で社会が動く貨幣経済が現れる前の社会では、人々は共有の土地から食べ物や燃料の材木を採ってきたり、作ったものを交換したりしてお金に頼らず生活していました。だいたい14世紀ころのお話です。
資本主義が現れる直前の社会=封建社会では、領民は領主のためにただ働きをする義務(領主の土地の農作物を収穫したり、城を補修したり)があり、領民にとってこれはとても大きな負担でした。
余った生産物を売ったりなんだりしてお金に余裕のある領民は、この労働をお金で解決するようになります。
金払うから労働は免除したって、お願い!ってな。
ここで、労働力はお金になるんだ!という認識が生まれます。
労働力を売り買いして、お金が生まれるシステムの登場です。
貨幣経済の登場とともに、給料をもらって働く賃金労働者が生まれたわけですね。
都市に住むお金がある人たちつまり商売人は、自分たちの富=資本を使ってより効率よく富を生み出す仕組みを拡大します。
効率よく富を生み出す仕組みを拡大、つまり資本主義の拡大は暴力を伴うもので、
たとえば初期の資本主義社会では織物工業の賃金労働者は雇い主の許可なくどこかにいったり(移動の自由の制限)、休みをもらったりできませんでした。
賃金の低さに対して労働時間は圧倒的に長く、労働者の人間的な生活?何それ?という状態。
労働者の人間性を無視して、いかに効率よく労働力を搾取するかが資本家の命題でした。(フェデリーチ、29)
日本でいうなら、時代は4世紀ほどずれますが女工哀史を読むとイメージがわきやすいかもですね。今のブラック企業の働き方そのまんまか。
15世紀以降、資本主義の暴力性はさらに残虐性を強めます。
コロンブスの”新大陸発見”以降加速したヨーロッパ諸国の植民地政策を思い出してください。
先住民を虐殺して土地を奪う(土地は富)、
より豊かになる=資本を拡大するために安い労働力を植民地で調達する(フェデリーチ、104)
先住民を強制労働させて掘り出した金銀をヨーロッパに輸出する、
先住民という労働力が足りなくなったからアフリカで黒人を捕まえてアメリカ大陸に連れてくる、
などは暴力なくしてはできません。
支配層(ヨーロッパの白人で資本を持っている男性)は暴力を様々な形で使ったわけです。
戦争、先住民の虐殺、植民地化、奴隷貿易、強制労働、長時間労働、魔女狩りなどなど。
この資本の拡大における暴力性は、現在でもつづいています。
日本の文脈で考えてみると
資本家側つまり企業が儲けてその儲けを配当として株主(資本を増やせるだけの富をすでに持っている人)に分配したり、高額な報酬を役員に分配して資本を拡大しています。
この資本の拡大を支えているのは、
アホみたいに長い労働時間、
その長時間労働のためにワンオペ育児をせざるを得ない女性たち、
厚生年金といった社会保障で守られないおおぜいの非正規雇用(契約社員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト。多くは女性です。)、
技能実習生という名の移民労働者の搾取です。
スウェーデンだと、
女性の移民がケアとくに高齢者をケアするケアワーカー、准看護師、准保育士、ベビーシッターとして、男性の移民が建設労働者、配達員、レストランのキッチンとして低賃金で働いています。
福祉国家の福祉の根幹を移民がその安い労働力でもって支える社会、と言えるでしょう。
今度はグローバルな視点から。
安いファスト・ファッションの服はバングラディシュの労働者とくに女性労働者を安く使い、汚染水を垂れ流して環境を破壊しています。
イケアの家具はどうでしょう?
あの安い家具を作るための木材はどこから?
安く手に入るジェネリック医薬品のその安さの秘密は?
The Global North北半球の豊かな国々(アメリカ、ヨーロッパ、日本。最近は中国も参戦中)が作り上げたグローバル・サプライチェーンにより、日本やスウェーデンに住むわたしたちは毎朝コーヒーをのめて自分の国では生産できない果物を食べ、流行にあわせた服を着ます。
それらの原材料が生産されたり組み立てられたりする地域は、元植民地が多く存在する南半球The Global South(南アメリカ、アフリカ、インド、東南アジア。エネルギーは中東)に集中しています。
そこで働く労働者の賃金は低く、労働環境は悪く、工場排水による環境汚染はそこで農業をする人たちの生産手段の破壊をもたらします。
資本主義の本質は富の拡大です。
資本主義が無制限に拡大すればするほど、持てる者はどんどん豊かに、持たざる者はどんどん奪われ、終いには私たちが住む地球すらも破壊してしまいます。
だから資本主義社会を根本的に変えよう!と言いたいところですが、この社会のすみずみにまで(私たちの考え方すら)資本主義が浸透しているし、なかなか難しい…
しかし私たちの日常生活で、資本主義の拡大とそれに伴う暴力を減らしていくことはできます。
例えば、
何かを買う時、値段が安いものをパッと買うのではなく、フェア・トレードのもの、売り上げがちゃんと生産国に住む人々に還元されるもの、環境に配慮したもの、自分の地元で生産されているものを選んでみる。
流行に合わせて服を使い捨てにするファストファッションでなく、何年も着れる服を買ったり、セカンドハンドを利用してみたり。
労働力の搾取と環境破壊でなりたつ低価格商品をどこどこ大量に売りまくるのは、企業側にとってとても美味しい経営方法です。
この経営方法に変化を促すことができるのが、上で例に挙げたような消費者の選択です。
大量生産の低価格商品よりも、環境に配慮して労働者や生産者にちゃんと利益が分配される商品のほうが売れるとわかれば企業は経営方法を変えるでしょう。
消費者がもつパワーは結構大きくて、このパワーと市民社会がうまく協力し合えばより大きな変化につなげられるのかなとこの可能性に期待大です。
参考
Federici, Silvia (2004).Caliban and the Witch. New York: Autonomedia. (272 s).
pdfはこちら→https://anacgalvis.files.wordpress.com/2016/01/caliban-and-the-witch.pdf
日本語版もあります。高いので図書館で探すといいかもです。
キャリバンと魔女
Gottfried, Heidi (2015).Gender, Work, and Economy: Unpacking the Global Economy.
堀 芳枝 2017 年
書評『キャリバンと魔女-資本主義に抗する女性の身体』シルヴィア・フェデリーチ(小田原琳・後藤あゆみ訳)以文社、
http://jaffe.fem.jp/j/wp-content/uploads/2017/09/8-hori.pdf
←要点をさくっと読むのにちょうどいいです
シリア戦争から10年、これからの10年
3月15日でシリア戦争が始まって10年になり、FACEBOOKでは様々な講演会が毎日配信されています。ようやく考えや思いがまとまったので遅ればせながら記事を書いてみました。
スウェーデンは本当にたくさんのシリア難民を受け入れ、2016年の統計を見てみると受け入れた難民は71571人に登ります。(Ekonomifakta.2021. (a))
他の北欧諸国と比較するとかなりの数でして、このリンクでは人口一万人あたりどれくらいの割合で受け入れたのかを国際比較できるグラフがあります。
書き出してみると、2016年では
スウェーデン(青緑線) 67.6
ノルウェー (緑線)24.53
フィンランド (黄色線)12.88
デンマーク (赤線)12.48
アイスランド(ピンク線) 2.86
ついでにドイツ (青線)52.8
割合でみるとわかりやすいですね。(Ekonomifakta.2021. (b))
私がスウェーデンに引っ越したのは、ちょうどシリア内戦が激化したころの2016年でスウェーデン語学校ではたくさんのシリア人クラスメートと一緒に勉強しました。
日本に居るときはシリア問題は、対岸どころか向こう岸も見えない遠いところで起こってる火事のような感覚でしたが、実際に命からがら逃れてきたクラスメートたちと出会い、死者数を見るだけじゃわからなかった戦争の残酷さを肌で感じました。
戦争の残酷さは、
死が戦死者数として数え上げられ、数字になり、確かにこの世界に生きて愛されて愛して生活していた人たちの温かい記憶が取り残されてしまうこと、だなぁと思います。
もっと具体的に考えてみると、
亡くなった人たちをちゃんと埋葬してあげられない申し訳無さ、
大切な人のお墓参りにいけないこと、
故郷を捨てなければいけない哀しさ、
家族をシリアに残さざるをえない苦渋の決断、
家族を喪う痛み、
たとえ新しい土地で生活を立て直せても、避難する長い旅路の途中で死んでしまった我が子の成長を見られない無念さは一生をかけても晴れることはないでしょう。
シリアにいる家族や友人からのメールを確認するとき、そのメールが彼らの死を伝えるものだったらどうしよう、と不安を感じながら毎日メールボックスを開けること
新しい土地で「難民」カテゴリーで生きることに感じる自尊心のゆらぎは、権威主義国家ではありましたが国家としては機能していたシリアに住んでいた人たちにとって、とってとても苦しいものです。
日々の生活で、ふとした時におそわれる喪失感や頼りなさ、所在のなさは新しい生活を始めても、ずっと長い人生の中で付き合っていかざるを得ない心の穴となります。
ダマスカスから逃げてきたというクラスメートは、夜寝るとき外で銃撃戦が始まり、
もうやめて!いい加減にして!
と銃弾が飛び交う中へ駆け込んでいったそうです。
毎日毎日銃弾の音がするたび、人が死に、人が死ぬ音がイコール銃声で、誰かの死を意味する銃声の近くにいすぎて、頭がおかしくなっちゃったのと語ってくれました。
難民の受け入れは、受け入れ国社会にさまざまな課題をもたらします。
これまでにないほどたくさんの難民を一度に受け入れるためのシステムが整ってなかったという理由だけでなく、以前からあったシステムの歪みが明るみに出て様々な社会問題が連鎖的に生じるからです。
例えばスウェーデンだと、
都市における住宅難は数が圧倒的に足りてないだけでなく値段が高すぎるという問題がずっとありましたが(The LOCAL.2017)、 難民受け入れでより状況が困難な人に住宅が優先的に提供されたため、スウェーデンに元から住む人たちの不満はとても高くなりました。
社会の揺らぎに伴って、難民や移民に対するネガティブな感情が高まり、イスラームを信じる人たちを他者として排除したいという敵意と蔑視は、多くの国で無視できないくらい膨れ上がっています。
特にスウェーデンは上で書いたようにたくさんの難民を受け入れ、人口動態が変わるほどの変化でした。
全く違う文化と宗教の人たちが突然隣人になったために、スウェーデン社会は大きく揺れ、その揺れの一つの結果として人々の不安が増大し、難民受け入れ前の社会、過去の良きスウェーデンというノスタルジックなイメージ、に戻りたい!と反移民・自国中心主義(もしくは愛国主義、ナショナリズム)に拍車がかかります。
SDスウェーデン民主党がいい例。
難民は生活保護や手当に甘えて経済発展の負担だし、治安を悪化させる。
言語を学ぶ気もないし、自分たちの文化に拘って、スウェーデン文化を学ぼうとしない。
「わたしたち」と違う「かれら」は他者であって、私達と相容れない。
テロを起こす潜在的な危険因子だ。
などなど、様々なネガティブな言説が溢れています
100%違う、と言えないのは事実です。
難民がスウェーデン社会で経済的に自立するには平均8-10年かかりますし、補助金も生活に欠かせません。
ここ数年、ギャングの抗争が激しくなっているのは偶然とは言えませんし、外国生まれの人たちが住む地域とスウェーデン人が住む地域の分離はどんどん進んでいます。
現象を他の視点からみれば、反移民・自国中心主義の人たちのロジックも理解できます。
ですが、
私は、やはりスウェーデンがレバノンやドイツやトルコと同じように負担をシェアしたのは人道主義国家として英断だと支持しています。
シリアの近隣諸国で難民キャンプを作ってそこに閉じ込めるより、はるかに多くの子どもたちの未来を守ることができたと思っています。
スウェーデン語学習やホテルでの仕事、ボランティアを通して、精一杯新しい国で一から生活を作り直し、仕事をし、生きている人たちにたくさん出会いました。
何とかスウェーデンに根付こう、ここで人生を立て直そうと頑張る人々です。
スウェーデンや日本のような豊かなthe global north北半球でマジョリティ多数派として生まれ、育ち、生活している人が当然のこととして享受している自由、権利、保護、選択、医療、教育は、言葉と文化の壁がある国でマイノリティとして生きている人々には必ずしも約束されていません。
例えば、出産のとき、医療の専門用語がわからず、説明してほしくてもそれを伝えられなかったら、スウェーデン人と同じようなケアは受けられません。
スウェーデン語を勉強したくても子どもたちのケアや家事に追われて時間がないお母さんたちがたくさんいます。
そういうお母さんたちはなかなか安定した仕事につくことができません。
また、
戦争という圧倒的な暴力から逃れてきた人たちは、新しい土地に移ってもトラウマに苦しみ、心身ともに健やかとはいきません。
難民の人たちが直面している様々な困難は、多岐にわたり複雑です。
安全に、明日もいい日になるよねと当たり前に信じてゆっくり眠れるひとは、一握りなのです。
今、
コロナで人々はさらに自国中心主義になり、戦争や紛争の中で生きる人たちへの関心が低くなっています。
この3月を、
難民を社会の負担・リスク・異物と捉えたり、自分とは関係のない存在として距離をとるのではなく、
彼ら彼女ら一人ひとりが何を奪われたのか、
どういう人生を歩んできたのか、
今何を感じているのかに耳を傾け、
どんな状況にいるのか心をくだき、
これから一緒に何ができるか考え、
自分と同じように日々を生きている隣人、同僚、クラスメート、友人、恋人、家族として思いやりをもって向き合いつづける10年の始まりにしてほしいなと思います。
参考
BBC.2020.移民は欧州をどう変えたのか 大規模流入から5年.
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-53973531
Ekonomifakta.2021. (a).Flyktinginvandring.
https://www.ekonomifakta.se/Fakta/Arbetsmarknad/Integration/Flyktinginvandring/
Ekonomifakta.2021. (b).Flyktinginvandring - internationellt.
https://www.ekonomifakta.se/Fakta/Arbetsmarknad/Integration/Flyktinginvandring---internationellt/
NRC.2020.These 10 countries receive the most refugees.
https://www.nrc.no/perspectives/2020/the-10-countries-that-receive-the-most-refugees/
SCB.2020.Allt fler beviljade medborgarskap.
https://docs.google.com/document/d/185TO_haWL3dIOeI3zcvSOjF3sFEtqAyRQyECNnSWF9k/edit
SCB.2021.Befolkningsstatistik.
The LOCAL.2017.The story of Sweden’s housing crisis.
https://www.thelocal.se/20170828/the-story-of-swedens-housing-crisis/
UNCHER. 数字で見る難民情勢
生理用品の価格引き下げ運動 変化の兆し 日本とスウェーデン
最近、日本でも生理の経済的な負担が話題になっていますね。
コロナで生理用品を買えずに外出できなくて、収入が更に減ってしまったり、ストレスにさらされている女性が増えています。(NHK.2021)
世界の女性たちも同じ問題にさらされていて、スコットランドやニュージーランドは生理用品を無料化、日本でも税率を下げるよう要望する運動が活発になっていています。
まだ署名してない?
ちょこっと上のリンクにジャンプしてお時間さいてくださいな!
さてさて、スウェーデンの状況は…??
スウェーデンも、生理用品の税率がめちゃくちゃ高いです!
なんと驚きの25%!
ちなみに外食の税率12%、パーソナルトレーニングを雇う税率6%です。
Folkhälsa人々のFolk健康hälsa(公衆衛生)のfolkに女性は入ってないのかな?と聞きたくなりますね。
私のパートナーは初めてお使いで生理用品を買ってその高さにびっくりしていました。
ビール買えるじゃん!
って。いや、ビールは嗜好品だろーが。
SVTが生理に毎月いくらかかるのか、生涯だといくらになるのか紹介していました↑
生理パッド1つ2kr+タンポン1つ2kr =4krを1日5回変えるとして、それが4日間続くなら、毎月80kr (1000円くらい)
生涯にいくらかかるか計算すると38400kr(50万円くらい)
これは最低価格でしてできる限り快適な生理期間にしようと心地のよい生理用品を買うと値段はどんどんふくれあがります。
2018年には学生たちが活発に声をあげたことで、Österråker kommun オステルローケル 自治体で12-23歳の女性を対象に生理用品の無料配布が始まりました。(SVT,2018. Österråker kommun)
期間限定ではありますが、大きな前進です。
また、2019年にはUppsalaウプサラという街を中心に、生理用品の税率を下げてほしいと政府に訴える活動がなされています。(SVT.2019)
どちらの運動も、中心にいるのは、若い女性たち。
Wilma Sjöbergさん
残念ながら未だに実現していませんが、まだまだ署名活動は地道に継続中…。
「MENSA UTAN MOMS - ETT UPPROP」
https://www.mittskifte.org/petitions/mensa-utan-moms
スウェーデンに住んでる?
ぜひ署名してくださいな!
昨年からスコットランドやニュージーランドの動きを受けて、生理用品無料化はより話題になってきています。(SVT, 2020)
女性なら多くの方が共感してくれると思うのですが、生理用品って結構毎月お金がかかるんですよね…
できる限り快適な生理期間にしようと心地のよい生理用品を買うと値段はどんどんふくれあがりますし、子ども手当やお小遣いで買う高校生や若い女の子たちにはキツイ出費です。
一日でも早く、女性たちの声が実現しますように!
グレタさんに代表されるように、
スウェーデンの若い人たちは自分たちで社会を変えよう、変えれるんだという意識が高いです。
若い人たちも市民社会を支える大切なメンバーで、教育を通して市民社会に関わる方法をちゃんと学び、実際に社会を変えるために声を上げています。
最近Instagramを見てて、日本の未来も明るいなーと嬉しくなるのは、たくさんの学生団体が発信し、専門家や他の活動家と協力して大きな力を生み出していることです。
この流れを高校生、中学生にも広げていけたらいいなと思います。
NHK.2021.「生理の貧困」を調査 学生の約2割“生理用品 買うのに苦労”.
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210304/k10012896501000.html
SVT.2018. Gratis mensskydd till unga i Österåker.
https://www.svt.se/nyheter/lokalt/stockholm/gratis-mensskydd-till-flickor-i-akersberga
SVT.2019.De kräver gratis mensskydd för unga tjejer.
https://www.svt.se/nyheter/lokalt/uppsala/de-kraver-gratis-mensskydd
SVT.2020.Så säger jämställdhetsministern om gratis mensskydd i Sverige.
Österåkers Kommun. Kostnadsfria mensskydd.
署名活動
MENSA UTAN MOMS - ETT UPPROP
https://www.mittskifte.org/petitions/mensa-utan-moms
生理用品を軽減税率対象にしてください!
世界女性の日 International Women’s Dayに考える連帯の大切さ
今日は国際女性の日 International Women’s Dayです
今の社会をより良い未来へと導くものは何かと考えたら、連帯 Solidality という言葉が思い浮かびました。支え合い、というとより身近にかんじられるかな?
豊かなものはどんどん豊かになり、持たざる者はどんどん貧しくなる。
コロナではこれが特に顕著でして、もともと資本のある人たちは金融取引でウハウハな一方、シフトが減り生理用品が買えなかったり1日の食事回数を減らす人たちがいます。様々なNPOやNGOがお弁当を配ったり、行政サービスへ繋いだりして支援を届けるべく奮闘していると、報道でもよく取り上げられるようになりました。
社会は、精神的にも肉体的にも健康で、障がいのない、異性愛の、一定程度豊かな男性を基準に作られています。
この基準は、規範Norm(正しいルール)となり、何がノーマルなのかを決めています。
この規範Normは、学校や会社、テレビやメディアを通して私たちの考え方やモノの見方や価値観を作っています。
規範Normから排除された人たちは、社会で生きているにも関わらず社会のすみっこに追いやられ、声を聞いてもらえないのです。
規範Normに合ったNormalノーマルな人ではない、ただそれだけで進学や就職の選択が限られ、法的な結婚を認められず、医療や公的サービスにアクセスしづらくなります。つまり、ライフチャンスがとても限られてしまいます。
コロナや金融危機といった危機Crisisのとき、まず一番に影響を受けるのが、精神的にも肉体的にも健康で、障がいのない、異性愛の、一定程度豊かな男性という規範から外れるノーマルじゃないグループです。
コロナ危機がつづく今、女性が女性と連帯するだけでなく、経済的・社会的・政治的な力をもつ多数派(日本の場合はヘテロセクシャルの中産階級以上の男性)によって社会の端っこに追いやられている全ての人たちと協力し、連帯し、声をあげていくことがとても大切だと思います。
連帯して変革を実現するために。
instagramをみていると、SNS を上手く使って、知識を共有したり、意見書を一緒に提出したりと、新しい連帯のスペースが確実に育ってきているなと感じます。
まずは、そういう連帯の場をフォローしてみたり、自分が「これがフツーだよね」と思っているそのフツーを疑ってみたり、図書館に行ったりしてちょっと気になる話題を深堀りしたりしてみる。
連帯のためにできることは結構身近にころがっているもんです
家庭での性別役割分業がもたらす弊害
先月のコースのテーマはArbete och Ekonomi 労働と経済でした。
カール・マルクスの資本論をジェンダー視点とポストコロニアル視点で補完して、現代のグローバルな不平等を分析するという授業でした
マルクスやフェデリーチやウォーラーステインを語りだすと長くなるのでまた次の機会にするとして、この授業を通して、やっぱり
家庭における性別役割分業は変えていかないとダメだなと思いました。
まずは家庭で 料理掃除洗濯子育てとかこまごました家事は女の人がしたほうがイイよねっていう意識を変えていかないと、女性の賃金労働と無償の家事労働というダブルバインドはどんどん女性を苦しめるだけです。
ご飯を作ったり気持ちのいいお家を保つために掃除したり洗濯したりっていう技術は、男女関係なく全ての人が自分の生活を大事にする技術としてきちんと学んで身に着ける必修科目です。
勉強してて、今の日本社会を考えるのに役に立つなと思ったのは、Nancy Fraserナンシー・フレイザーが批判的に分析した新自由主義と第二波フェミニズムの思いがけない共同作業です。(日本語でとても分かりやすくまとめているのがKikuchi, 2019)
1985年以降の新自由主義経済下で、都市に住むミドルクラスの女性やエリート層の女性たちが社会進出して「成功」した一方で、安くて保障が少ない労働力=非正規雇用労働者が国家主導で生み出され、その安価な労働力として女性が”活躍”します。
Gender Equality Bureau Cabinet Office, (a))
これにより、もともと女性が多く賃金が安かった福祉分野でさらなる賃金の低下が引き起こされ、十分な公共サービスがない(減らない待機児童、子ども手当の削減)ために家庭での女性のケア負担が増加しました。
日本は北欧や英国フランスドイツと違って福祉国家っていうプロセスをすっとばして、子育てと介護を女性が担う福祉制度と男性が長時間一つの会社で働いて家族を養うモデルでもって経済成長してきました。
現在、夫の稼ぎだけで生活するモデルは崩れてきていてダブルインカム世帯が主流になってきています。
つまり、日本女性は、働くことと家庭のケア(夫や自分が次の日も働けるようにご飯を作ったり家事したり、未来の労働者である子どもを育てること)の二重負担がめちゃくちゃきつくなっています。(Oshio 2017, Miura2015)
それをデータでみると(Gender Equality Bureau Cabinet Office, (b))
データは女性の労働市場参加が増えたにもかかわらず、家事労働と子育てを担うのは女性であり、男女別の家事労働時間にはおおきな差があることを示しています。
女性がどんどん働くようになっているのに、家庭内での家事と子育てに使う時間は女性のほうが依然として長いんですね。
スウェーデンでも、女性のほうが家事育児をしている時間のほうが長いのが現状です。お金に余裕のある家庭では、ベビーシッターや家事代行サービスを雇っていまして(Andersson,2015, Eldén,2016)、スウェーデンだけでなくドイツやアメリカ、オランダ、イタリア、スペインなどでもこの傾向が見られます。(Salazar,2009)
ベビーシッターや家事代行サービスにケアを外注して何とかなるならそれでいいんじゃない?と思われるかもしれませんが、このケアを担うのは東南アジアやラテンアメリカからくる移民女性で、賃金は低く労働条件も悪いのです。結局、お金のある先進国の女性とお金のない開発途上国の女性の間で不平等がグローバルに再生産されています。
(Salazar,2009, Kvist,2010)
日本に話を戻すと、
日本では家事や子育てといったケアを女性が担うため、もしくは各種控除をうけるために、女性は仕事をやめたり時短で働いたりパートタイムで働きます。
つまり、正社員で働く夫よりも妻の経済基盤がとても弱くなるわけです。
この構造は、離婚したシングルマザーの貧困を生み出します。
シングルマザーの貧困はそのままシングルマザー世帯の子どもたちの貧困につながります。(Miura)
本人の努力不足や選択の誤りで貧困に苦しむのではなくて、社会の構造が貧困を生みだす構造になっているのです。
家庭での性別役割分業は、ともすれば「それが日本の伝統だから、日本の文化だから」といって思考停止して肯定されます。
しかし、「文化」や「伝統」だからと家庭での性別役割分業を維持するのは、まったく時代に合ってませんし、生み出す弊害が大きすぎると思います。
家庭での性別役割分業をパートナー間できちんと分担する、ケアを社会がサポートするというのが、女性のダブルバインド(二重負担)、女性と子供の貧困、グローバルな格差の再生産を解決する一歩であり、私たちが今日今からでもできることなのです。
Reference
Andersson, Katarina & Kvist, Elin (2015). The Neoliberal Turn and the Marketization of Care: The Transformation of Eldercare in Sweden. European Journal of Women's Studies 22(3): 274-287.
Eldén, S., & Anving, T. (2016). New Ways of Doing the ‘Good’ and Gender Equal Family: Parents Employing Nannies and Au Pairs in Sweden. Sociological Research Online, 21(4)
Gender Equality Bureau Cabinet Office. the fiscal 2019 government white paper on gender equality 男女共同参画白書 令和2年版.
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r02/zentai/index.html
(a)年齢階級別非正規雇用労働者の割合の推移(男女別)
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r02/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-02-06.html
(b) 家族類型から見た「家事・育児・介護」と「仕事」の現状
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r02/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-00-16a.html
Kikuchi, Natsuno.2019. 日本のポストフェミニズム: 「女子力」とネオリベラリズム . Otsuki Shoten. Kindle Edition.
Kvist, Elin & Peterson, Elin (2010) What Has Gender Equality Got to Do with It?: An Analysis of Policy Debates Surrounding Domestic Services in the Welfare States of Spain and Sweden. Nora, (3), 185-203
Miura, Mari.2015.Neoliberal Motherhood: Contradictions of Women’s Empowerment Policy in Japan. Journal of Gender Studies, vol.18.
http://www2.igs.ocha.ac.jp/wp-content/uploads/2016/02/18-Miura.
Oshio, Mayumi.2017.女性の貧困 日本の現状と課題 Poverty among women:
Current state and issues in Japan.人間福祉学研究,第10巻第1号.
file:///C:/Users/toroy/Downloads/04_%E5%A4%A7%E5%A1%A9%E3%81%BE%E3%82%86%E3%81%BF.pdf
Salazar,Rhacel Parreñas. 2009. Inserting Feminism in Transnational Migration Studies.
The Japan Institute for Labour Policy and Training.2018.「母子家庭の貧困率は5割超え、13%が「ディープ・プア」世帯.
https://www.jil.go.jp/press/documents/20191017.pdf
Tomioka, Tadashi.2020.Vulnerability of Japanese-style Employment Practices:
The issue of Non-regular Employees and Enterprise-based Unions.Meiji University Academic Repository.Studies in commerce,43, 151-174.