Vägen för alla

スウェーデンで学んだこと、生活、色々。

スウェーデン人とはなにか



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受け持ってる日本語上級クラス、今週はなぜか二人しか生徒が来なかったので会話練習しましょうかーと雑談しつつ漢字や文法のおさらい。

 

来てた生徒さんM さんは日本人の奥さんがいるスウェーデン人で、Aさんもスウェーデン人です。

 

スウェーデン人です」

 

と読んだときAさんとMさんをどういう外見で想像するでしょうか?

スウェーデンやし金髪碧眼白人!

という外見を思い浮かべる人が多いかもしれない。

実はAさんはアフリカ系黒人の外見です。

Aさんは自己紹介で

 

「父はウガンダ人で母はタンザニア人です。でも私はスウェーデン人です。」

 

と言っていて、これを聞いて「お、スウェーデンらしい自己紹介やなー」と思いました。

日本の考え方だと、いやいやAさんはスウェーデン人じゃなくない?となるけど、スウェーデンだと両親がどこ出身であろうとスウェーデンで生まれるもしくは育ち、スウェーデン語なりスウェーデン文化に親しんでて本人がスウェーデン帰属意識があればスウェーデン人です。

「血」とか「オリジナルはどこか?」は大事じゃないんです。

Aさんが

「私は父と母の国に行ったことはあるけど住んだことないし、向こうの言語も話せない。文化も知ってるとは言えない。私はスウェーデンで生まれ育ち、スウェーデン語を話しスウェーデン文化と社会の中で生きてきたのでスウェーデン人です。」

と言うように、「国籍がどこか?」というのも問題ではない。

ある人がスウェーデン社会に帰属してるという気持ちがあって、それがその人のアイデンティティを形成してるならもうその人はスウェーデン人です。

移民国家でありいろんな外見やバックグラウンドを持つ人が住むスウェーデンは、スウェーデン人=金髪碧眼の白人というイメージだけでは描けません。

金髪碧眼の白人というイメージはどんどんステレオタイプな古いイメージになりつつあります。

スウェーデンに来てみたら、いろんな外見の人がいることにびっくりすると思います。

「人種Ras」という単語もあまり好かれないです。

スウェーデンに住むハーフや移民2世や3世はスウェーデン人という自己認識なので、肌の色や地政学的分類と切り離せない「人種Ras」という言葉はスウェーデン人というものを定義するには意味が限定されすぎてる、と私は考えてます。ま、人種差別Rasism や人種差別主義者Rasist を連想させるからってのもあるでしょうが。

 

スウェーデンが考えるスウェーデン人と、日本が考えるスウェーデン人は大きく異なる。

 

というのを頭の片隅においておくと、スウェーデン人と仲良くなりやすいしスウェーデン人を理解するとき役に立つと思います。